スポーツ 陸上競技 メンタル ハードなトレーニングをこなして来シーズン飛躍していくためのゴール(目標)設定
2016年のシーズンも終わり、冬期練習に入っている人もいると思います。
冬期練習というのは基本ハードです。なぜなら僕たちスプリンターは毎シーズン自分の限界を超えていくことを求められるからです。
常に進化、成長していくために必要な期間が鍛錬期と言われる冬期練習だと思ってください。
だけど僕たちの本能は『苦痛をさけて、快楽を求める』というメカニズムが常に働いています。
本来は練習をして自分自身の身体を痛めつけることなんてご法度であるにもかかわらず、冬期練習という名の自分自身を徹底的に追い込んでいく期間は地獄以外の何物でもありません。
だからこそ、ハードなメニューに対してもっと自分自身の力を出すことが出来るのにもかかわらず
「こんなくらいでいいか」「これ以上やると辛いから手を抜いておこう」と反発して、練習を十分にこなすことが出来ずに、「ただ身体を動かしているだけ」の時間になりがちです。
これでは何のために練習をしているのか分かりません。それともっと力を出せるのにセーブをしてしまうのは、自分の成長を自分で妨げる要因にもなるのでメチャクチャもったいないです。
だからこそやるべきことは、ゴール(目標)設定となります。
つまりゴール(目標)さえちゃんと設定することができれば、冬期練習のハードなトレーニング期間を有意義な物にすることが十分可能になるということです。
じゃあ、どうやってゴールを設定すればいいのかというと、ゴール設定は3つの条件があります。
自分の本音にフタをしない
自己中心でない
現状の外側に設定する
『「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める 苫米地英人著』に記載されていますが、ゴール設定に大事なのはこの3つだけです。
この3つさえできれば完璧です。
今回の動画では、2番目の自己中心的でないという部分にフォーカスをして話をしました。
なんで自己中心じゃないことは大事かというと、ぼくたちの脳の仕組み上、他人に貢献することで幸せを感じるように出来ています。
脳の部位で言えば、前頭前野眼窩内側部といわれる部分が他人に貢献することで発火し、ドーパミン・セロトニンなどの快楽物質、行動を促す物質がドバドバと脳内に分泌されることで幸せを感じるという流れです。
たとえば
好きな人のために美味しいご飯を創る
大事な人にプレゼントを上げたいからバイトを頑張ってお金を稼ぐ
本来なら苦痛に感じることでも、他人の為という目的が入ることで行動出来てしまうわけです。
なのでこの仕組みをアスリートのゴール(目標)設定に使います。
どう使うかというと、「来シーズン活躍した時に、どんなに人を喜ばせたいか」という部分を一度考えた上で、活躍している自分ならどの程度のタイムと結果を出しているのが当たり前なのかというゴール(目標)を設定するという感じです。
たとえば
私は日本中の人達が自分の走りを観ることで楽しくなり、スプリント種目の楽しさを知ってもらいたい
↓
日本中の人達に知ってもらうということは、世界陸上やオリンピックで
決勝常連くらいになってるのが当然かな
↓
じゃあタイムは9秒7とか9秒6くらい出してるはずだよね。
ってな感じで自分のゴールについて考えていきます。
ほとんどの人が考えてしまいがちな「試合の順位」「タイム」という自己中心的な部分からではなくて
「自分は走ることでどんな人達に貢献をしたいのかな」という部分から考えることによって、ゴールに対しても「達成するぞ!」というモチベーションも湧きますし、トレーニングに対しても積極的に取り組んでいけるようになってきます。